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口腔筋機能療法(MFT,舌癖トレーニング)
呼吸は鼻からが大原則
呼吸は鼻からが大原則です。哺乳類のどの動物も口で呼吸することは出来ません。しかし、不思議なことに人間だけが生後1年ほどたつと鼻の奥でつながっていた鼻腔と気管が離れてしまいます。これは、人類が約400万年前に「言葉」を獲得したための力学対応によるものなのです。人間は1歳以上になると「言葉」を話せるようになり、ついでに口で呼吸できるようになるのです。
鼻腔から取り込まれた空気は、雑菌や汚れが取り除かれ、暖められ湿り気を与えられてのどを通り、肺に入っていきます。口で呼吸すると冷たく乾燥した状態で雑菌とともに肺に入っていくので、のどを痛めやすく扁桃腺を腫らすことになり、さらに免疫機能が低下して、いろいろな病気にかかりやすくなってしまいます。
 
口呼吸と歯ならび
鼻呼吸をしている人の唇は上下の唇が閉じていて比較的口元がきれいです。しかし、口呼吸をしている人の唇は、上下の唇が少し開いて緊張感がなく唇の力は弱くなります。唇の厚さも上下で著しく差が見られます。また唇は乾いてカサカサしています。
 
正しい舌の位置は、上顎のスポットの位置に舌の先が触れ上顎の歯ならびの中に納まっています。これによって歯ならびの形はU字型の正しい形に保たれます。しかし、口呼吸によって舌が正しい位置から少し離れて下にあると、舌によって歯ならびを正しい形に維持する力が働かず、頬側からの力の働きによってV字型になり、歯ならびが悪くなります。
 
スポット
舌の正しい位置

鼻呼吸で舌が正しい位置にある人の歯ならび

口呼吸で舌が低位にある人の歯ならび
 
口呼吸は、飲み込むときに舌を前歯の裏に強く押し当てて飲み込む癖(舌癖)の原因になります。舌癖があると、前歯が前方に突出したり、上下の前歯が咬み合わない開口などの歯列不正になります。このような患者さんにつばを飲みこませると、上下の前歯の間から舌が突出している様子が見られます。その他、口を開けて呼吸しながら食べるためクチャクチャ音を立てたり、こぼしやすかったりします。呼吸は鼻からが大原則です。舌癖のある患者さんに対しては、舌癖を治すためのトレーニングを行っています。
 
 
舌癖トレーニング
口呼吸などが原因で飲み込むときに舌で歯を前に押す癖のある患者さんに対して舌癖トレーニングを行っています。レッスンの時期は、永久歯の前歯が4本萌えそろう3、4年生頃から始めることが多いと思います。レッスンは2〜3週間の間隔で8回に分けて行い、家では毎日30分くらい練習をしてもらいます。
レッスンの内容は・・・
◆口唇筋肉の強化
◆口唇の正しい位置づけ
◆咬む筋肉の強化
◆舌の筋肉の強化
◆舌の正しい位置づけ
◆舌のコントロール
◆正しい飲み込み方を覚える練習
◆正しく咬んで飲み込む練習
◆舌と口唇の正しい位置の習慣化      などです。



指しゃぶりによる開口


舌癖による前歯の隙間


舌癖トレーニングのみで
きれいな歯ならびが完成


Nちゃんは、口唇の力が弱く飲み込むときも舌を前に出し前歯を押す癖がありました。また、指しゃぶりや爪かみの癖もありました。その結果、上下の歯が前方に出ていて歯と歯の間にも隙間が見られました。そこで、お母さんと担当の衛生士が相談してレッスンを開始することになりました。

 レッスン前にNちゃんとお母さんに、どうして舌癖が起こるのか、舌癖があるとどういう問題があるのか、これからどういうレッスンを行っていくのか、レッスンの結果どのような効果が見られていくのかについてビデオを見ながら勉強してもらいました。

 Nちゃんは、レッスン前の口唇の力が約1.0Kgでしたが、レッスン終了時には約2.4Kgになりました。口唇の力がついてきたため、以前より口を閉じていることが出来るようになってきました。また、正しい飲み込みも出来るようになってきました。

 そこでさらに、口唇を閉じていることが習慣化できるように家庭で注意してもらった結果、無意識のときでも舌が歯を押したり、口唇を開けていることがなくなりました。Nちゃんの歯ならびは、矯正装置を使っていないのに、前歯にあった隙間は閉じてきれいな歯ならびになっています。
 
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